11月27日月曜日


 
僕が「読書のすすめ」にお客として通い始めたとき
驚いたのは、店主がお客を叱ることだった。
 
買い物をするお客を店主が叱る。
この事実を図(測)るモノサシが僕は持っていなかった。
 
清水店長のおすすめを数冊買って
レジを済ませて帰ろうとしたときだ。
 
「また来てね」
 
と清水店長からの言葉に「ちょっと遠いんで」と
何気にいった僕のつぶやきからレジの前で数十分。
清水店長の説教が始まったのだ。
 
「どうして、簡単に遠いって決めつけるかなー。
住んでるのは中野でしょ。片道1時間でしょ。
遠い、遠いって言ってると
どうして決めつけるの。
そのクセ、早く直したほうがいいよ」
 
お客を怒るなんて許せない。
僕は帰りの都営新宿線での車中
怒りがこみ上げてきて、心穏やかじゃなかった。
 
でもその怒りは自分に対して向けないといけないと
気づいたとき、怒りが口惜しさに変わった。
 
「読書のすすめ」で過ごす時間が多くなって
少しづつ清水店長の心意がわかりはじめた。
 
この続きは明日。
 
今日もごきげんな一日を。
 
※「雲のうえは晴れ。」は今月末までお読みいただけます。
尚、引き続きアメーバブログで続けてまいりますので
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ブログ「雲のうえは晴れ。」
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11月28日火曜日


 

「読書のすすめ」でおすすめの本を買った帰りがけに
清水店長から「感想また教えてね」と声を掛けてくれるのが
たまらなくうれしくて、読み終えるとすぐに篠崎へ向かう。
「読書のすすめ」に頻繁に通うようになると
清水店長からいろんな話が聞かせてくれるようになった。
 
 「読書のすすめ」ってお店はお客さんと一緒に
 成長していくところなんだよ。
 お互いに成長するためにも、お店もお客さんも
 刺激し合いながら、互いに切磋琢磨して
 磨きをかけていかなくちゃいけないの。
 そのために、俺もしっかり本読んで
 勉強しなくちゃいけないんだよ。
 だから、俺はお客さんより勉強しなくちゃいけないんだよ。
 それが商人(あきんど)なんだよ。
 
お店をはじめたときのことやお客さんとして通われていた
斎藤一人さんのお話を聞かせてもらううちに、
あのときレジの前で数十分説教してくれたのは
怒られたのではなくて、親が子を叱るように
僕のことを叱ってくれたんだと、気づいたときは
さすがに自分の浅はかさが恥ずかしくて、ひとりで赤面した。
 
そんなときに「読書のすすめ」に電話する用があって
電話したら、スタッフの女性がでてこられて
僕が用件を伝え終えた途端に、ガチャン!って音をたてて切られた。
さすがにこの電話の切り方はまずいでしょ、と思って
「読書のすすめ」で清水店長にそのことを伝えたら
清水店長の反応が、僕にとっての想定外だったのだ。
 
 
この続きは明日。
 
今日もごきげんな一日を。
 
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11月29日水曜日


 
清水店長の顔がすこしこわばったように見えた。
えっ?
なに?
まずいこといった?!

僕にとっては、そのときの間はとてもとても長く感じられ
ようやく清水店長は静かに口をひらいた。

確かに電話の切り方は、まずかったかもしれない。
じょうちゃんは、こんな言葉を聞いたことある?

君看よ 双眼の色 
語らざれば 憂いなきに似たり

きみみよ そうがんのいろ
かたらざれば うれいなきににたり

こんな意味なんだよ。
私のこの両の眼(まなこ)をよくみてください。
私がなにも語らなければ、黙っていたら
何の憂いもないようにみえるでしょう。

多くの人は、人の態度や仕草だけで
簡単に判断しちゃうんだよ。
もしも電話の相手が受話器を乱暴に置いたとしたら
「朝、夫婦ゲンカでもしたのかな?」
「会社の上司にしぼられたかな」
「なにか心配事でもあるのかな?」とかさ
ちょっと眼にはみえないところをみてあげる。
それが本当に優しさじゃないかな。
ニンベンに憂いと書いて「優しい」でしょ。

静かに穏やかにそう語る清水店長の言葉に
僕は返す言葉を失った。
 
 
この続きは明日。
 
今日もごきげんな一日を。
 
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